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2012秋、中国東北部(旧満州、延吉など)への旅


2012年平和の旅は中国東北部(旧「満州」)の大連、旅順、延吉などを訪れ、旧日本軍国
主義の中国侵略の実態を各地の戦跡や博物館等で学ぶことを目的としました。
訪れた施設、戦跡は次の14カ所で、万忠墓記念館(4日間で日本軍が殺害した2万人の市民
を葬った)、旅順監獄(安重根が殺され、また700人が絞首刑)、旧関東軍司令部、203高
地、亜細亜号機関車、旧旅順ヤマトホテル(現在、営業中)、満鉄本社(現在、事務所に
使用)、延辺朝鮮族自治州博物館(自治州建国60周年で改築開業)、間島日本領事館跡、
尹東柱の生家(朝鮮の愛国詩人、立教・同志社に学び、治安維持法違反で投獄、福岡刑務
所にて28歳で獄死)、龍井博物館、一松亭(抗日運動の拠点)、図們(中、朝国境)、防
川(中、ロ、朝国境)。
 これらは、日本軍国主義の中国侵略の苛烈さと多大の犠牲を中国、朝鮮の人々に強いた
こと、旧「満州」に送られた数十万の日本人も犠牲者であったことを示しています。満鉄
本社資料室の展示は、満鉄が莫大な天然資源、農産物、諸製品から巨額の利益を得ており、
亜細亜号機関車の巨大さはその象徴とも言えるでしょう。日本軍国主義の罪深さを思わざ
るを得ません。また、中国、ロシア、北朝鮮の国境は橋を渡るトラックばかりだといいま
す。最近は図們大橋は日本人は通れなくなっています。
 延辺大学の学生と職員との交流会は9月11日レストランで行われ、大学職員の朴さん
(新聞奨学生として4年従事、通算7年日本滞在)、学生の崔さん、金さんが参加しました。
朴さんは中学生時から日本語を学び、2人の学生はアニメに興味を持ち、日本語学習が2年
ですが、すべて日本語で行われました。話題は、学生生活、一人っ子政策、親子関係、な
ど尽きませんでした。尖閣列島問題で中国の反日抗議がある中でしたが友好的な雰囲気で
進行し、両国の人々との友好関係が市民レベルで深められることを互いに確認できるもの
でした。21名が参加した有意義な旅となりました。


<Tさんの感想>
埼玉AALA主催の平和の旅で、大連と延吉を中心に旅をしてきました。各所にある日本
関東軍による残虐な行為が写った写真には気が滅入る思いがしました。しかし、現実に起
こったことなので、しっかりと見学をしてきました。昨日の私より今日の私の方が平和に
ついての思いが強くなったと思います。

旅行会社は、富士国際旅行社と言う小さな会社ですが、平和の旅をする団体からは人気の
ある会社です。添乗員さんは鈴木さんという小柄な女性でしたが、見かけとは違って、堂
々と外国人と交渉している姿は素晴らしいものがあります。

また、同行者は、埼玉AALAの会員さんが中心ですが、21名の参加で、楽しい旅にな
りました。



萬忠墓記念館です。日本人の訪問は少
ないそうです。
旅順監獄です。灰色のレンガの建物は
ロシア製監獄で、赤色のレンガの建物
が日本製です。
203高地から旅順の街が一望できます 当時を摸した砲台
旧関東軍司令部 亜細亜号機関車の前で鈴木添乗員さん
と現地ガイドの張さん
旧ヤマトホテルを中山広場から撮影
(昔の絵葉書そのままの建物でした。
この横断歩道には信号がないので、
車と車の間をゆっくり歩いて渡るの
がコツです。走るとひかれるそうです。)
旧満鉄本社も姿を残しています。
中国と北朝鮮を結ぶ図們の橋のそば
で記念写真
つい先日完成した防川展望台が聳えてい
ます
防川展望台から見たロシアと北朝鮮を
結ぶ鉄橋
最近、創立60周年記念として建設され
た延辺朝鮮族自治州博物館です
朝鮮料理の円卓 ビルの1Fは必ずお店が入っていまし
た。商売の景気はどうなのか分かりま
せんが、家賃が安いのでしょうか?
朝鮮族の詩人「尹東柱」の歌碑と彫像 夕食は「友誼」で行われましたが、今
回の旅行のメインイベントは、延辺大
学日本語学科の学生さん(先生1名と
学生2名)との交流会です。皆さん日
本語が上手でした。インターネットの
動画やアニメで日本語を勉強したとの
ことなので、世界が近くなった気がし
ます。

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